フライフィッシング内緒話 第2回 「コンピューターで記録を整理したら」という話2010/04/24 08:01

1976年の釣りシーズンから、出掛けた時の記録を付けている、と言ってもそんなに大袈裟なことではなく、初めは釣りカレンダーに、自分と同行者の分をメモ程度に書き留めているだけだった。 ところが年を追うごとに協力者が現われ、今では毎年かなりの数の記録が取れる様になってきた。 釣れた時は帰りに、釣れなかった時は、後で報告が入って来る。

こうなって来ると色々面白いことが見えて来る。 まして同時に二つの川で釣ることは出来ないのだからこれは貴重な記録になってくる。 こちらの川では全員オデコなのに、山一つ越したあちらの川では大釣り、という結果も入ってくる。 それらの原因を探るのに、この記録はおおいに役立っている。

最初は釣れた記録だけ取っていたがしばらくしてから、釣れなかった時の記録も取り始めた。 これが後で非常に役立つ。

記録の整理には、人間がやるとどうしても主観が入るのでコンピューターを使用した。 全てのデータをコンピューターにかまわずインプットしていった。

最近、新間の記事などでよく見掛けるので、ご記憶のむきもあろうと思われるが、いわゆるデータベースを作った。 それを、コンピューターのプログラムを使って、特定の条件で検索してやると、思いもがけない結果が出てくる。

使用したコンピューターは、16ビットで、ユーザーメモリーは384Kバイト、それにフロッピーディスクが2台付いた、PC-9801である。 それと、オペレーティングシステムは、MS-D0Sを使用した。

釣りの他に、もう一つの趣味がコンピュータ、という人が最近は結構多いので、自分もやってみようという人の為に申し上げると、フロッピーデスクドライプとオペレーティングシステム、これらが揃ってさえいれば、勿論8ビットでも出来るし、この場合のオペレーティングシステムは、CP/Mを使えばよい。

但し、自分で、それもBASICでプログラムを組んで、データはカセットテープで、などというのなら絶対におやめになったほうがよい。

プログラムの虫捜しで時間を潰すより、川で虫捜しをしたほうがよっぽどよい。

尚、この原稿もコンピューターをワープロのソフトで走らせて書いている。

さて、結果については次に書くことにして、どのようなデータを記録していたかについてお話しておこう。

年月月:カレンダーに書き込むのだから、別に若労は無い。
同行者:万が一の時、アリバイを証明してもらえる。
場所:本人が確認出来ればいいが1年もすると忘れる。 思い出す程度正確に。
魚種:ヤマメ、イワナなど。
サイズ:釣り人用の物差しは記録性が無い。 逃げたのは大きめでもキープしたのは正確に。
時間:夜明程けに近い朝、殆ど昼、完全に夕方、程度に。
フライ:初めて釣れたフライはイラストも書く。 フックサイズと色は必ず。
水温:できれば天候と共に、ヤマブキが咲いていたとか。
その他:釣りに行かなかった時でも天気が大きく変った時は記録した。(三浦剛資)

(「北の釣り」1985年8月号 No.39 P45-46 掲載)

Copyright (c) 三浦剛資, 1985. All rights reserved.

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://tightlines.asablo.jp/blog/2010/04/24/5040315/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。