ハウス オブ ハーディーを愛する人々(抜粋)2010/05/05 13:19

1872年の創業以来、ハーディーの顧客には多くのハイソサエティーの人々がおり、ロンドン店には世界中からの来客で賑わう。

英国王室とも関係が深く、ジョージ5世をはじめ三代にわたる英国皇太子のご用達を受けている。 1937年にはバッキンガム宮殿の人形館にミニチュアのパラコナフライロッドが献上され、現在でも人形館に展示されている。
現在のエリザベス女王殿下の母、クイーンメリーもハーディーの愛用者で80才の誕生日は釣り場でもお祝いが行われた程。 今はなくなったが、第2次大戦前はスペイン、イタリアなどの王室のご用達もつとめた。
文壇では特に有名なのがザーングレイとヘミングウエーの2人、ザーングレーはハーディーの工場に乗り込んで初代のJ.J.ハーディーとトローリングリールを開発した。
1936年には1,000ポンドを越すブルーマーリンを釣果を記録した最初のトローリングリールである。 後年、彼の名前を冠したハーデイートローリングリールは今でも受注生産している世界一高額のリールである。
ヘミングウエーは鱒釣りの道具はすべてハーディーを指定していたのは有名で、ハンドメイドのロッドの愛用者であったが、ある時コレクションのすべての鱒釣り道具が盗まれた。 凝り性の性格からその日以来、ヘミングウエーは2度と川釣りには戻らなかったと息子が口述している。 以来彼は川釣りから海の大物釣りがスタートした。

英国王室に戻るが、シンブソン夫人と恋に落ちたエドワード8世はフランスに住む様になってもハーディーの製品を愛用された。 また皇太子時代、日本の昭和天皇(当時は皇太子)が最初の英国訪問をされ、お二人でスコットランドでサーモン釣りを楽しまれたが、お世話をしたのが当時のJ.J.ハーディーで、当然ハーディー製品が使用された。 洋式フライフィッシングを楽しまれた日本人は他ならぬ先代の天皇陛下かも知れぬ。 現在の徳仁皇太子もエジンバラ公よりオックスフォード在学中、何度も釣りを楽しまれており、当然ハーデイー製品を使用されている筈。

モダンジャズの巨匠のひとり、カナダ生まれのオスカーピーターソンも熱心なフライフィッシングの愛好者でロンドンPall Mall店の顧客。 ロンドン公演の際には必ず店を訪れ、釣り場や状態を調べて余暇をイングランドで釣りを楽しむ。 ドイツの元首相のブラント氏もハーディーでフライキャスティングの指導を受けて、以来ハーディーの愛好者である。

6月と1月の2回英国全土でセールと称する安売りの季節があり、ハロッズから駅前土産店までこぞって安売りの行うのが習わしであるが、ハーディーを含めて王室ご用遠の一部の店では未だにセールを行わない。 世界のハイソサエティの人々が使用しているものが、一時的にせよ安売りの対象にするのは無礼との判断からだ。

英国の影響を深く受けているインドでも高地では清流での鱒釣りなどが楽しめる。 高位のマハラジャもハーディーの顧客であるが、ロンドン店ではほとんど顧客名が記録されていない。 国情なのか習慣なのかいずれにしてもハーディー顧客はインドにも及ぶ。

(文責 HOUSE OF HARDY在日代理店株式会社アングラーズリサーチ(当時))

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